『どうする家康』終盤戦、配役情報が止まらない件
関ヶ原に向けて役者が続々集結。田山涼成が25年ぶりの大河復帰と聞いて、思わず正座した編集部である。
さて今号最大の注目トピックはこれだ。NHK大河ドラマ『どうする家康』、いよいよ物語は関ヶ原へと収束していくフェーズに入ってきたわけだが、ここへきて配役発表ラッシュが止まらない。小早川秀秋役に嘉島陸、毛利輝元役に吹越満、上杉景勝役に津田寛治、そして片桐且元役に川島潤哉と、西軍・豊臣方の主要人物が次々と姿を現している。個人的にグッときたのは田山涼成が金地院崇伝役で出演するというニュースで、1998年『徳川慶喜』以来25年ぶり5回目の大河出演なんだそうだ。四半世紀越しの帰還、というだけで胸が熱くなるのは筆者だけではないはずである。 第36話「於愛日記」では於愛の方の「偽りの笑顔」が話題になっていたようだし、本多忠勝の娘・お稲を演じる鳴海唯にも注目が集まっているらしい。主演の松本潤演じる家康が、秀吉・寧々・秀長らに上洛時に歓待される場面も描かれ、物語は着実に天下分け目の局面へ近づいている。 そして忘れてはいけないのが来年枠、2024年の『光る君へ』の話題だ。藤原道長役の柄本佑が平安時代の馬術競技「打毬(だきゅう)」のロケを終えたというから、こちらも気の早い話ではあるが今から楽しみでならない。今年は家康、来年は道長。大河ドラマが2年連続でこれだけ濃い時代を扱うというのは、歴史ファンにとってはちょっとしたボーナスタイムと言っていいのではないだろうか。
『どうする家康』終盤戦、配役情報が止まらない件
関ヶ原に向けて役者が続々集結。田山涼成が25年ぶりの大河復帰と聞いて、思わず正座した編集部である。
さて今号最大の注目トピックはこれだ。NHK大河ドラマ『どうする家康』、いよいよ物語は関ヶ原へと収束していくフェーズに入ってきたわけだが、ここへきて配役発表ラッシュが止まらない。小早川秀秋役に嘉島陸、毛利輝元役に吹越満、上杉景勝役に津田寛治、そして片桐且元役に川島潤哉と、西軍・豊臣方の主要人物が次々と姿を現している。個人的にグッときたのは田山涼成が金地院崇伝役で出演するというニュースで、1998年『徳川慶喜』以来25年ぶり5回目の大河出演なんだそうだ。四半世紀越しの帰還、というだけで胸が熱くなるのは筆者だけではないはずである。 第36話「於愛日記」では於愛の方の「偽りの笑顔」が話題になっていたようだし、本多忠勝の娘・お稲を演じる鳴海唯にも注目が集まっているらしい。主演の松本潤演じる家康が、秀吉・寧々・秀長らに上洛時に歓待される場面も描かれ、物語は着実に天下分け目の局面へ近づいている。 そして忘れてはいけないのが来年枠、2024年の『光る君へ』の話題だ。藤原道長役の柄本佑が平安時代の馬術競技「打毬(だきゅう)」のロケを終えたというから、こちらも気の早い話ではあるが今から楽しみでならない。今年は家康、来年は道長。大河ドラマが2年連続でこれだけ濃い時代を扱うというのは、歴史ファンにとってはちょっとしたボーナスタイムと言っていいのではないだろうか。
神田明神と関ヶ原古戦場、令和になってまさかのタッグ
徳川家康が関ヶ原前夜に戦勝祈願した神田明神と岐阜県が令和に連携。日光東照宮の名刀展や司馬遼太郎生誕百年など、家康と関ヶ原をめぐる話題を追う。
今号もう一つの目玉がこれ。東京・千代田区の神田明神と、関ヶ原古戦場を擁する岐阜県が事業連携を発表したというニュースだ。1600年、徳川家康が関ヶ原の戦いに臨むにあたって戦勝祈願に訪れたと伝えられるのが神田明神。創建1300年を迎える神田明神と、岐阜関ケ原古戦場記念館とが自治体連携としては初めてタッグを組むというのだから、これは関ヶ原ファンとしては見逃せない話である。当の関ヶ原古戦場跡では、家康が最後に本陣を構えた場所に直径約20メートルの「葵の紋」芝生アートまで登場していたというから、現地の力の入れようも相当なものだったようだ。 家康ゆかりという意味では、日光東照宮の宝物館で開催中の企画展「東照宮の名刀 五振」も気になるところ。「東照大権現」となった家康のために江戸幕府が特別にあつらえたという名刀の数々、国宝「助真」「国宗」も含めて一堂に会するというから、刀剣好きの歴史ファンはこれはもう現地に足を運ぶしかないだろう。 そして少し渋いところで、司馬遼太郎生誕100年の話題。代表作『関ヶ原』は、豊臣秀吉亡き後の天下を狙う老獪な家康と、忠義から豊臣家を守ろうとする石田三成の知謀戦を描いた一作だが、慶長5年のあの合戦を巡る人間ドラマは、令和のいまなお色褪せていないのだなと、あらためて実感させられる記事であった。関ヶ原合戦の帰趨を決めたとされる「岐阜城の戦い」で織田秀信がわずか一日で降伏していた、という周辺エピソードも合わせて紹介しておきたい。
神田明神と関ヶ原古戦場、令和になってまさかのタッグ
徳川家康が関ヶ原前夜に戦勝祈願した神田明神と岐阜県が令和に連携。日光東照宮の名刀展や司馬遼太郎生誕百年など、家康と関ヶ原をめぐる話題を追う。
今号もう一つの目玉がこれ。東京・千代田区の神田明神と、関ヶ原古戦場を擁する岐阜県が事業連携を発表したというニュースだ。1600年、徳川家康が関ヶ原の戦いに臨むにあたって戦勝祈願に訪れたと伝えられるのが神田明神。創建1300年を迎える神田明神と、岐阜関ケ原古戦場記念館とが自治体連携としては初めてタッグを組むというのだから、これは関ヶ原ファンとしては見逃せない話である。当の関ヶ原古戦場跡では、家康が最後に本陣を構えた場所に直径約20メートルの「葵の紋」芝生アートまで登場していたというから、現地の力の入れようも相当なものだったようだ。 家康ゆかりという意味では、日光東照宮の宝物館で開催中の企画展「東照宮の名刀 五振」も気になるところ。「東照大権現」となった家康のために江戸幕府が特別にあつらえたという名刀の数々、国宝「助真」「国宗」も含めて一堂に会するというから、刀剣好きの歴史ファンはこれはもう現地に足を運ぶしかないだろう。 そして少し渋いところで、司馬遼太郎生誕100年の話題。代表作『関ヶ原』は、豊臣秀吉亡き後の天下を狙う老獪な家康と、忠義から豊臣家を守ろうとする石田三成の知謀戦を描いた一作だが、慶長5年のあの合戦を巡る人間ドラマは、令和のいまなお色褪せていないのだなと、あらためて実感させられる記事であった。関ヶ原合戦の帰趨を決めたとされる「岐阜城の戦い」で織田秀信がわずか一日で降伏していた、という周辺エピソードも合わせて紹介しておきたい。
吉野ケ里「謎のエリア」ほか、今月の発掘現場を総ざらい
福島で全国初「鎮兵」木簡の出土から佐賀・吉野ヶ里遺跡の「謎のエリア」本格発掘まで、古代日本の姿を土中から呼び覚ます注目の発掘ニュースを総ざらい。
発掘・遺跡ニュースが今回も豊作なので、まとめて紹介しておきたい。まず福島市の「西久保遺跡」、ここで全国初となる「鎮兵」の二文字が記された木簡が出土したという一報。長さ約30センチの木簡から古代の軍事制度に関わる文字が確認されたというから、地味に見えて実はかなり大きなニュースなのではないかと踏んでいる。 そして考古学ファンなら誰もが気になる続報がこれ、佐賀県の吉野ケ里遺跡である。弥生時代の大規模環濠集落として知られるこの遺跡で、これまで手つかずだった「謎のエリア」のうち未着手部分の本格調査がついに始まったとのこと。今年4月の試掘調査では石棺墓が見つかっていたそうで、邪馬台国論争にまた一石を投じる発見があるのか、続報を待ちたいところだ。あわせて吉野ケ里歴史公園では特別企画展「よみがえる邪馬台国」も開催中というから、九州か畿内かの論争に思いを馳せながら足を運ぶのも一興だろう。 地味だが確実に胸が熱くなるのが、島根県松江市の「団原3遺跡」から出土した約3万年前・旧石器時代の黒曜石製やり先。長さ約3.8センチ、幅約1.9センチという小さな遺物が、3万年という途方もない時間を超えて発見されるというのは、何度聞いてもロマンを感じてしまう。ほかにも世界遺産つながりでは、秋篠宮ご夫妻がベトナムの世界遺産・ミーソン遺跡を視察されたというニュースもあり、2〜15世紀に栄えたチャンパ王国の聖地に思いを馳せる回であった。
吉野ケ里「謎のエリア」ほか、今月の発掘現場を総ざらい
福島で全国初「鎮兵」木簡の出土から佐賀・吉野ヶ里遺跡の「謎のエリア」本格発掘まで、古代日本の姿を土中から呼び覚ます注目の発掘ニュースを総ざらい。
発掘・遺跡ニュースが今回も豊作なので、まとめて紹介しておきたい。まず福島市の「西久保遺跡」、ここで全国初となる「鎮兵」の二文字が記された木簡が出土したという一報。長さ約30センチの木簡から古代の軍事制度に関わる文字が確認されたというから、地味に見えて実はかなり大きなニュースなのではないかと踏んでいる。 そして考古学ファンなら誰もが気になる続報がこれ、佐賀県の吉野ケ里遺跡である。弥生時代の大規模環濠集落として知られるこの遺跡で、これまで手つかずだった「謎のエリア」のうち未着手部分の本格調査がついに始まったとのこと。今年4月の試掘調査では石棺墓が見つかっていたそうで、邪馬台国論争にまた一石を投じる発見があるのか、続報を待ちたいところだ。あわせて吉野ケ里歴史公園では特別企画展「よみがえる邪馬台国」も開催中というから、九州か畿内かの論争に思いを馳せながら足を運ぶのも一興だろう。 地味だが確実に胸が熱くなるのが、島根県松江市の「団原3遺跡」から出土した約3万年前・旧石器時代の黒曜石製やり先。長さ約3.8センチ、幅約1.9センチという小さな遺物が、3万年という途方もない時間を超えて発見されるというのは、何度聞いてもロマンを感じてしまう。ほかにも世界遺産つながりでは、秋篠宮ご夫妻がベトナムの世界遺産・ミーソン遺跡を視察されたというニュースもあり、2〜15世紀に栄えたチャンパ王国の聖地に思いを馳せる回であった。
野田宇太郎
作家ゆかりの地を訪ね歩く「文学散歩」に名前を付けた、筑後生まれの詩人・編集者
「文学散歩」という言葉には、名付け親がいる。詩人で編集者の野田宇太郎(1909〜1984)である。かわら版で「芥川龍之介がみた江戸・東京」の展示が話題になったついでに、作家ゆかりの土地を歩く楽しみに名前を付けたこの御仁を紹介したい。 生まれは福岡県三井郡立石村(現在の小郡市)。朝倉中学校の出というから、かわら版で百人一首の大会が開かれた朝倉とも縁がある。久留米で文房具店を営みながら詩を書き、1940年に上京して小山書店に入ると、下村湖人の『次郎物語』を世に送り出した。その後は第一書房の「新文化」、河出書房の「文藝」と雑誌の編集を渡り歩き、戦時中に出会った木下杢太郎を生涯の師と仰いでいる。 転機は1951年、「日本読書新聞」に連載した「新東京文學散歩」。戦後の東京で文学者ゆかりの旧居や跡地を訪ね歩いた記録で、「文学散歩」の語はここから生まれた。のちに『野田宇太郎文学散歩』全26巻にまとまり、博物館明治村の常務理事も務めている。郷里の小郡市には文学資料館もあるそうで、全26巻、揃いで棚に並べてみたいもんやなあ。
野田宇太郎
作家ゆかりの地を訪ね歩く「文学散歩」に名前を付けた、筑後生まれの詩人・編集者
「文学散歩」という言葉には、名付け親がいる。詩人で編集者の野田宇太郎(1909〜1984)である。かわら版で「芥川龍之介がみた江戸・東京」の展示が話題になったついでに、作家ゆかりの土地を歩く楽しみに名前を付けたこの御仁を紹介したい。 生まれは福岡県三井郡立石村(現在の小郡市)。朝倉中学校の出というから、かわら版で百人一首の大会が開かれた朝倉とも縁がある。久留米で文房具店を営みながら詩を書き、1940年に上京して小山書店に入ると、下村湖人の『次郎物語』を世に送り出した。その後は第一書房の「新文化」、河出書房の「文藝」と雑誌の編集を渡り歩き、戦時中に出会った木下杢太郎を生涯の師と仰いでいる。 転機は1951年、「日本読書新聞」に連載した「新東京文學散歩」。戦後の東京で文学者ゆかりの旧居や跡地を訪ね歩いた記録で、「文学散歩」の語はここから生まれた。のちに『野田宇太郎文学散歩』全26巻にまとまり、博物館明治村の常務理事も務めている。郷里の小郡市には文学資料館もあるそうで、全26巻、揃いで棚に並べてみたいもんやなあ。
というわけで歴ファン.net、記念すべき最初の号をどうにか貼り出せたわけです。いやあ、正直ネタはネットの海にいくらでも転がっていて、選ぶ方がよっぽど大変やったりする。今回は大河ドラマ・家康関ヶ原・発掘ニュースの3本立てにしてみたけど、来月は美術展まわりだけで一本立ててもおもろいかもなあ、なんて考え中。かわら版のコーナーも、書いてて地味に楽しいのでしばらく続けます。このページ、今月はまだまだ更新していく予定なので、また覗きに来てもらえたら嬉しいです。ほな、また次のクリッピングで。
というわけで歴ファン.net、記念すべき最初の号をどうにか貼り出せたわけです。いやあ、正直ネタはネットの海にいくらでも転がっていて、選ぶ方がよっぽど大変やったりする。今回は大河ドラマ・家康関ヶ原・発掘ニュースの3本立てにしてみたけど、来月は美術展まわりだけで一本立ててもおもろいかもなあ、なんて考え中。かわら版のコーナーも、書いてて地味に楽しいのでしばらく続けます。このページ、今月はまだまだ更新していく予定なので、また覗きに来てもらえたら嬉しいです。ほな、また次のクリッピングで。