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2023年9月号

バックナンバー
編集長: 木村蒹葭堂(大坂)

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【特集】大河ドラマ、今年も熱い ・ 初出: 2023年9月

『どうする家康』終盤戦、配役情報が止まらない件

関ヶ原に向けて役者が続々集結。田山涼成が25年ぶりの大河復帰と聞いて、思わず正座した編集部である。

さて今号最大の注目トピックはこれだ。NHK大河ドラマ『どうする家康』、いよいよ物語は関ヶ原へと収束していくフェーズに入ってきたわけだが、ここへきて配役発表ラッシュが止まらない。小早川秀秋役に嘉島陸、毛利輝元役に吹越満、上杉景勝役に津田寛治、そして片桐且元役に川島潤哉と、西軍・豊臣方の主要人物が次々と姿を現している。個人的にグッときたのは田山涼成が金地院崇伝役で出演するというニュースで、1998年『徳川慶喜』以来25年ぶり5回目の大河出演なんだそうだ。四半世紀越しの帰還、というだけで胸が熱くなるのは筆者だけではないはずである。 第36話「於愛日記」では於愛の方の「偽りの笑顔」が話題になっていたようだし、本多忠勝の娘・お稲を演じる鳴海唯にも注目が集まっているらしい。主演の松本潤演じる家康が、秀吉・寧々・秀長らに上洛時に歓待される場面も描かれ、物語は着実に天下分け目の局面へ近づいている。 そして忘れてはいけないのが来年枠、2024年の『光る君へ』の話題だ。藤原道長役の柄本佑が平安時代の馬術競技「打毬(だきゅう)」のロケを終えたというから、こちらも気の早い話ではあるが今から楽しみでならない。今年は家康、来年は道長。大河ドラマが2年連続でこれだけ濃い時代を扱うというのは、歴史ファンにとってはちょっとしたボーナスタイムと言っていいのではないだろうか。

#大河ドラマ#どうする家康#光る君へ#徳川家康
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【特集】徳川家康と関ヶ原、その周辺 ・ 初出: 2023年9月

神田明神と関ヶ原古戦場、令和になってまさかのタッグ

徳川家康が関ヶ原前夜に戦勝祈願した神田明神と岐阜県が令和に連携。日光東照宮の名刀展や司馬遼太郎生誕百年など、家康と関ヶ原をめぐる話題を追う。

今号もう一つの目玉がこれ。東京・千代田区の神田明神と、関ヶ原古戦場を擁する岐阜県が事業連携を発表したというニュースだ。1600年、徳川家康が関ヶ原の戦いに臨むにあたって戦勝祈願に訪れたと伝えられるのが神田明神。創建1300年を迎える神田明神と、岐阜関ケ原古戦場記念館とが自治体連携としては初めてタッグを組むというのだから、これは関ヶ原ファンとしては見逃せない話である。当の関ヶ原古戦場跡では、家康が最後に本陣を構えた場所に直径約20メートルの「葵の紋」芝生アートまで登場していたというから、現地の力の入れようも相当なものだったようだ。 家康ゆかりという意味では、日光東照宮の宝物館で開催中の企画展「東照宮の名刀 五振」も気になるところ。「東照大権現」となった家康のために江戸幕府が特別にあつらえたという名刀の数々、国宝「助真」「国宗」も含めて一堂に会するというから、刀剣好きの歴史ファンはこれはもう現地に足を運ぶしかないだろう。 そして少し渋いところで、司馬遼太郎生誕100年の話題。代表作『関ヶ原』は、豊臣秀吉亡き後の天下を狙う老獪な家康と、忠義から豊臣家を守ろうとする石田三成の知謀戦を描いた一作だが、慶長5年のあの合戦を巡る人間ドラマは、令和のいまなお色褪せていないのだなと、あらためて実感させられる記事であった。関ヶ原合戦の帰趨を決めたとされる「岐阜城の戦い」で織田秀信がわずか一日で降伏していた、という周辺エピソードも合わせて紹介しておきたい。

#徳川家康#関ヶ原#司馬遼太郎#日光東照宮
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【特集】発掘・遺跡ニュース総ざらい ・ 初出: 2023年9月

吉野ケ里「謎のエリア」ほか、今月の発掘現場を総ざらい

福島で全国初「鎮兵」木簡の出土から佐賀・吉野ヶ里遺跡の「謎のエリア」本格発掘まで、古代日本の姿を土中から呼び覚ます注目の発掘ニュースを総ざらい。

発掘・遺跡ニュースが今回も豊作なので、まとめて紹介しておきたい。まず福島市の「西久保遺跡」、ここで全国初となる「鎮兵」の二文字が記された木簡が出土したという一報。長さ約30センチの木簡から古代の軍事制度に関わる文字が確認されたというから、地味に見えて実はかなり大きなニュースなのではないかと踏んでいる。 そして考古学ファンなら誰もが気になる続報がこれ、佐賀県の吉野ケ里遺跡である。弥生時代の大規模環濠集落として知られるこの遺跡で、これまで手つかずだった「謎のエリア」のうち未着手部分の本格調査がついに始まったとのこと。今年4月の試掘調査では石棺墓が見つかっていたそうで、邪馬台国論争にまた一石を投じる発見があるのか、続報を待ちたいところだ。あわせて吉野ケ里歴史公園では特別企画展「よみがえる邪馬台国」も開催中というから、九州か畿内かの論争に思いを馳せながら足を運ぶのも一興だろう。 地味だが確実に胸が熱くなるのが、島根県松江市の「団原3遺跡」から出土した約3万年前・旧石器時代の黒曜石製やり先。長さ約3.8センチ、幅約1.9センチという小さな遺物が、3万年という途方もない時間を超えて発見されるというのは、何度聞いてもロマンを感じてしまう。ほかにも世界遺産つながりでは、秋篠宮ご夫妻がベトナムの世界遺産・ミーソン遺跡を視察されたというニュースもあり、2〜15世紀に栄えたチャンパ王国の聖地に思いを馳せる回であった。

#遺跡#発掘#吉野ケ里#考古学
かわら版
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歴史かわら版 ・ 2023年09月

恐竜の骨格、競売へ 10月にパリ、保存良好

約1億5千万年前のジュラ紀後期、カンプトサウルスの骨格が10月にパリでオークションにかけられるらしい。保存状態が非常に良いんだとか。歴史というには気が遠くなりすぎる話だけど、載せておく。

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歴史かわら版 ・ 2023年09月

鬼才の浮世絵師・月岡芳年 企画展が開幕 富山県水墨美術館

「最後の浮世絵師」月岡芳年の企画展が富山県水墨美術館で開幕。12歳で歌川国芳に弟子入り、15歳でデビューってなかなかの経歴だったりする。

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歴史かわら版 ・ 2023年09月

古代ローマと日本の浴場文化、共通点も テルマエ展

山梨県立美術館で「テルマエ展」開催中。古代ローマと日本の温泉・銭湯文化を並べて紹介するという企画で、これはお風呂好きの歴史ファンなら見に行くしかないやつ。

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歴史かわら版 ・ 2023年09月

「芥川龍之介がみた江戸・東京」たばこと塩の博物館

たばこと塩の博物館(東京・墨田)で特別展「芥川龍之介がみた江戸・東京」が9月16日から。『羅生門』の作者が見た江戸東京、というテーマ設定がじわじわ効いてくる。

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歴史かわら版 ・ 2023年09月

「大英博物館からの脱出」動画が大注目、中国で文化財返還の声が

先月の大英博物館収蔵品盗難騒動を受けてか、中国では自国文化財の返還を訴える動画がバズっているらしい。博物館というもの自体が抱える歴史の重さを感じる一件。

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歴史かわら版 ・ 2023年09月

新書『桓武天皇』瀧浪貞子著

平安遷都で知られる桓武天皇を「造作と軍事の天皇」と評した新書が出たらしい。パフォーマンス好きの政治人間、という評され方が地味に気になる。

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歴史かわら版 ・ 2023年09月

高松塚の被葬者は天武天皇の皇子? 盗掘免れた銅鏡が映した「真相」

1235年の盗掘記録が明治時代に発見され、被葬者が天武・持統両天皇と分かったという高松塚古墳。盗掘を免れた銅鏡が語る「真相」、というフレーズだけで読みたくなってしまう。

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歴史かわら版 ・ 2023年09月

北斎の富嶽三十六景全作、競売へ

葛飾北斎「富嶽三十六景」全46作品が来年3月、クリスティーズでセット出品されるとのこと。まとめて出るのは珍しいらしく、値段を想像するだけで眩暈がする。

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歴史かわら版 ・ 2023年09月

日韓文化交流拠点の歩み祝う 名護屋城博物館30周年記念展

唐津市の県立名護屋城博物館が開館30周年。文禄・慶長の役から国交回復までを振り返る企画展だそうで、地味に重いテーマをしっかり扱っている感じが良い。

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歴史かわら版 ・ 2023年09月

小倉百人一首、200人競う 天智天皇の歌ゆかり 福岡県朝倉市

天智天皇が詠んだ百人一首の筆頭歌ゆかりの地、福岡県朝倉市で競技かるた大会。200人も集まったというのだから、かるたブームはまだまだ続いているらしい。

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今月のこんな人、知っていますか?

野田宇太郎

作家ゆかりの地を訪ね歩く「文学散歩」に名前を付けた、筑後生まれの詩人・編集者

「文学散歩」という言葉には、名付け親がいる。詩人で編集者の野田宇太郎(1909〜1984)である。かわら版で「芥川龍之介がみた江戸・東京」の展示が話題になったついでに、作家ゆかりの土地を歩く楽しみに名前を付けたこの御仁を紹介したい。 生まれは福岡県三井郡立石村(現在の小郡市)。朝倉中学校の出というから、かわら版で百人一首の大会が開かれた朝倉とも縁がある。久留米で文房具店を営みながら詩を書き、1940年に上京して小山書店に入ると、下村湖人の『次郎物語』を世に送り出した。その後は第一書房の「新文化」、河出書房の「文藝」と雑誌の編集を渡り歩き、戦時中に出会った木下杢太郎を生涯の師と仰いでいる。 転機は1951年、「日本読書新聞」に連載した「新東京文學散歩」。戦後の東京で文学者ゆかりの旧居や跡地を訪ね歩いた記録で、「文学散歩」の語はここから生まれた。のちに『野田宇太郎文学散歩』全26巻にまとまり、博物館明治村の常務理事も務めている。郷里の小郡市には文学資料館もあるそうで、全26巻、揃いで棚に並べてみたいもんやなあ。

#野田宇太郎#文学散歩#木下杢太郎#小郡市
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というわけで歴ファン.net、記念すべき最初の号をどうにか貼り出せたわけです。いやあ、正直ネタはネットの海にいくらでも転がっていて、選ぶ方がよっぽど大変やったりする。今回は大河ドラマ・家康関ヶ原・発掘ニュースの3本立てにしてみたけど、来月は美術展まわりだけで一本立ててもおもろいかもなあ、なんて考え中。かわら版のコーナーも、書いてて地味に楽しいのでしばらく続けます。このページ、今月はまだまだ更新していく予定なので、また覗きに来てもらえたら嬉しいです。ほな、また次のクリッピングで。