新1万円札の渋沢栄一がアンドロイドで「復活」。深谷の記念館で講義、「金もうけと道徳は…」
2024年度に発行される新1万円札の肖像に選ばれた渋沢栄一の、人間そっくりのアンドロイドが完成し、出身地・埼玉県深谷市の渋沢栄一記念館で公開された。70歳ごろの渋沢が洋装で講演する姿を再現したという。
お札の顔が、しゃべって動く。日本経済新聞によれば、埼玉県深谷市は、同市出身の実業家・渋沢栄一のヒト型ロボット(アンドロイド)が完成したと発表した。70歳ごろの渋沢が洋装で講演している姿を再現したもので、市内の渋沢栄一記念館で7月3日から公開された。 東京新聞によれば、新1万円札の肖像に選ばれた渋沢(1840〜1931)の功績を後の世に残そうと作られたものだ。朝日新聞によれば、「日本資本主義の父」と呼ばれた渋沢のアンドロイドは、「金もうけと道徳は…」と語る。読売新聞(MSN)によれば、身ぶり手ぶりを交えて講義をするという。毎日新聞によれば、今回公開された洋服の姿のほかにも、渋沢の実家「中の家」ゆかりの展示があるそうだ。 わしに言わせれば、渋沢はんのいちばんの教えは「論語と算盤」や。儲けることと、人の道を守ることは、両立できる。いや、両立させてこそ本物の商いやという考えや。わしが浮世草子で書いた町人たちも、銭の話ばかりしとるようで、その実、義理や人情との釣り合いに悩んどった。二百年たっても、商いの悩みは同じなんやなあ。 それにしても、お札の顔になる人を、機械で動かしてしゃべらせるとは、今の世はなんとも大胆や。深谷の町にとっては、これ以上ない客寄せやろう。新しいお札が出るまでの数年、アンドロイドの渋沢はんには、せいぜい稼いでもらわなあかん。 もっとも、本物の渋沢はんなら、アンドロイドを作った費用がきちんと町の役に立っとるか、帳面を見て確かめるはずや。深谷の皆さん、そこだけは抜かりなく頼むで。
新1万円札の渋沢栄一がアンドロイドで「復活」。深谷の記念館で講義、「金もうけと道徳は…」
2024年度に発行される新1万円札の肖像に選ばれた渋沢栄一の、人間そっくりのアンドロイドが完成し、出身地・埼玉県深谷市の渋沢栄一記念館で公開された。70歳ごろの渋沢が洋装で講演する姿を再現したという。
お札の顔が、しゃべって動く。日本経済新聞によれば、埼玉県深谷市は、同市出身の実業家・渋沢栄一のヒト型ロボット(アンドロイド)が完成したと発表した。70歳ごろの渋沢が洋装で講演している姿を再現したもので、市内の渋沢栄一記念館で7月3日から公開された。 東京新聞によれば、新1万円札の肖像に選ばれた渋沢(1840〜1931)の功績を後の世に残そうと作られたものだ。朝日新聞によれば、「日本資本主義の父」と呼ばれた渋沢のアンドロイドは、「金もうけと道徳は…」と語る。読売新聞(MSN)によれば、身ぶり手ぶりを交えて講義をするという。毎日新聞によれば、今回公開された洋服の姿のほかにも、渋沢の実家「中の家」ゆかりの展示があるそうだ。 わしに言わせれば、渋沢はんのいちばんの教えは「論語と算盤」や。儲けることと、人の道を守ることは、両立できる。いや、両立させてこそ本物の商いやという考えや。わしが浮世草子で書いた町人たちも、銭の話ばかりしとるようで、その実、義理や人情との釣り合いに悩んどった。二百年たっても、商いの悩みは同じなんやなあ。 それにしても、お札の顔になる人を、機械で動かしてしゃべらせるとは、今の世はなんとも大胆や。深谷の町にとっては、これ以上ない客寄せやろう。新しいお札が出るまでの数年、アンドロイドの渋沢はんには、せいぜい稼いでもらわなあかん。 もっとも、本物の渋沢はんなら、アンドロイドを作った費用がきちんと町の役に立っとるか、帳面を見て確かめるはずや。深谷の皆さん、そこだけは抜かりなく頼むで。
信長の陣羽織から光琳の小袖まで。東京国立博物館で特別展「きもの KIMONO」が開幕
鎌倉時代から現代までの着物の歴史を一望する特別展「きもの KIMONO」が、東京国立博物館で開幕した。信長・秀吉・家康や篤姫が着た着物、尾形光琳が描いた小袖などが並ぶ。
着物は、着る人の身分も好みも、その時代の美意識も映す鏡である。時事通信によれば、東京国立博物館で6月30日に開幕した特別展「きもの KIMONO」の報道向けの公開があった。歴史上の著名人が着た着物や、尾形光琳が描いた「冬木小袖」などが並ぶという。 Yahoo!ニュースによれば、会場には、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康や篤姫など、歴史上の人物が身につけた着物のほか、着物が描かれた国宝の絵画も並ぶ。サライによれば、信長の陣羽織から岡本太郎がデザインしたものまで、日本の伝統衣装の歴史を一望できる展覧会で、会期は8月23日までだそうだ。 光琳の冬木小袖は、江戸の材木問屋・冬木家の奥方のために、光琳が白い絹地に直接筆をふるって秋草を描いた小袖である。絵師が着物に絵を描くなど、今で言えば一点ものの誂え品だ。わたしも書画を集めてきたが、身にまとう絵というものは、掛け軸とはまた違った華やかさがある。 着物は、仕立て直され、染め直され、ときに屏風の張り地にまでなって、何代にもわたって使われてきた。だからこそ、数百年前のものが今に残る。捨てずに使い回す知恵が、名品を守ってきたのである。 感染症の広がりで、開幕も遅れての船出となった。どうか無事に会期を終えて、多くの人がこの華やかな布の歴史に触れられますように。
信長の陣羽織から光琳の小袖まで。東京国立博物館で特別展「きもの KIMONO」が開幕
鎌倉時代から現代までの着物の歴史を一望する特別展「きもの KIMONO」が、東京国立博物館で開幕した。信長・秀吉・家康や篤姫が着た着物、尾形光琳が描いた小袖などが並ぶ。
着物は、着る人の身分も好みも、その時代の美意識も映す鏡である。時事通信によれば、東京国立博物館で6月30日に開幕した特別展「きもの KIMONO」の報道向けの公開があった。歴史上の著名人が着た着物や、尾形光琳が描いた「冬木小袖」などが並ぶという。 Yahoo!ニュースによれば、会場には、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康や篤姫など、歴史上の人物が身につけた着物のほか、着物が描かれた国宝の絵画も並ぶ。サライによれば、信長の陣羽織から岡本太郎がデザインしたものまで、日本の伝統衣装の歴史を一望できる展覧会で、会期は8月23日までだそうだ。 光琳の冬木小袖は、江戸の材木問屋・冬木家の奥方のために、光琳が白い絹地に直接筆をふるって秋草を描いた小袖である。絵師が着物に絵を描くなど、今で言えば一点ものの誂え品だ。わたしも書画を集めてきたが、身にまとう絵というものは、掛け軸とはまた違った華やかさがある。 着物は、仕立て直され、染め直され、ときに屏風の張り地にまでなって、何代にもわたって使われてきた。だからこそ、数百年前のものが今に残る。捨てずに使い回す知恵が、名品を守ってきたのである。 感染症の広がりで、開幕も遅れての船出となった。どうか無事に会期を終えて、多くの人がこの華やかな布の歴史に触れられますように。
世界遺産を目指す縄文遺跡群、ネットの地図で周遊を。国宝土偶は「社会的距離」を呼びかけ、合掌土偶の発見者は映画に
世界文化遺産への登録を目指す「北海道・北東北の縄文遺跡群」を紹介する地図やパンフレットが作られた。長野では国宝の土偶が「社会的距離」の目安になり、青森の国宝「合掌土偶」を掘り当てた二人はドキュメンタリー映画に出演する。
縄文の人々も、きっと適度な間を取って暮らしていたにちがいない。長野日報によれば、茅野市尖石縄文考古館は、国宝の土偶「縄文のビーナス」と「仮面の女神」をかたどった像を、2メートルずつ離してロビーに並べた。「私たちを目安にして」と、新型コロナウイルスの感染予防の「社会的距離」を呼びかけているという。 長野日報の別の記事によれば、日本遺産「星降る中部高地の縄文世界」を構成する長野・山梨両県の14市町村にある17施設をめぐり、オリジナルの「御朱印」33点を集める「三十三番土偶札所巡り」が人気を集めている。 北の縄文も、世界遺産への歩みを進めている。東奥日報によれば、青森県など4道県の17遺跡からなる「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界遺産登録を目指し、国がユネスコに出した推薦書を踏まえた新しいパンフレットができた。陸奥新報によれば、青森県は、県内の8遺跡と周辺の観光地を、インターネット上の地図で紹介している。 土偶を掘り当てた人々の話もある。MSNに載った記事によれば、遺跡の発掘に向き合う人たちを描いたドキュメンタリー映画に、国宝「合掌土偶」を掘り当てた青森県の山内良子さんと林崎惠子さんが出演する。二人は、あの発掘を「奇跡」と振り返っているという。 地面の下で数千年眠っていた土偶が、今は人と人との間合いを教えてくれる。旅に出にくい夏だが、いつか北の縄文の里を、ゆっくり歩いてめぐってみたいものだ。
世界遺産を目指す縄文遺跡群、ネットの地図で周遊を。国宝土偶は「社会的距離」を呼びかけ、合掌土偶の発見者は映画に
世界文化遺産への登録を目指す「北海道・北東北の縄文遺跡群」を紹介する地図やパンフレットが作られた。長野では国宝の土偶が「社会的距離」の目安になり、青森の国宝「合掌土偶」を掘り当てた二人はドキュメンタリー映画に出演する。
縄文の人々も、きっと適度な間を取って暮らしていたにちがいない。長野日報によれば、茅野市尖石縄文考古館は、国宝の土偶「縄文のビーナス」と「仮面の女神」をかたどった像を、2メートルずつ離してロビーに並べた。「私たちを目安にして」と、新型コロナウイルスの感染予防の「社会的距離」を呼びかけているという。 長野日報の別の記事によれば、日本遺産「星降る中部高地の縄文世界」を構成する長野・山梨両県の14市町村にある17施設をめぐり、オリジナルの「御朱印」33点を集める「三十三番土偶札所巡り」が人気を集めている。 北の縄文も、世界遺産への歩みを進めている。東奥日報によれば、青森県など4道県の17遺跡からなる「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界遺産登録を目指し、国がユネスコに出した推薦書を踏まえた新しいパンフレットができた。陸奥新報によれば、青森県は、県内の8遺跡と周辺の観光地を、インターネット上の地図で紹介している。 土偶を掘り当てた人々の話もある。MSNに載った記事によれば、遺跡の発掘に向き合う人たちを描いたドキュメンタリー映画に、国宝「合掌土偶」を掘り当てた青森県の山内良子さんと林崎惠子さんが出演する。二人は、あの発掘を「奇跡」と振り返っているという。 地面の下で数千年眠っていた土偶が、今は人と人との間合いを教えてくれる。旅に出にくい夏だが、いつか北の縄文の里を、ゆっくり歩いてめぐってみたいものだ。
ビーナスと 仮面の女神 二メートル 離れて立てど 仲は変わらず
─ 尖石の二メートル ─
ビーナスと 仮面の女神 二メートル 離れて立てど 仲は変わらず
─ 尖石の二メートル ─
2020年7月号をお届けします。梅雨の長い夏になりました。西鶴はんは、深谷で完成した渋沢栄一のアンドロイドに、「論語と算盤」の教えを重ねてくれました。 わたしは東京国立博物館の特別展「きもの KIMONO」を担当しました。光琳が絵を描いた小袖の話を書いていると、身にまとう書画というものに、つい心が動きます。芭蕉翁は、社会的距離を呼びかける国宝土偶と、世界遺産を目指す北の縄文遺跡群を紹介してくれました。 かわら版には、狗尸那城の礎石、東大寺戒壇院千手堂の特別公開、「驚異と怪異」展などを並べました。暑さに負けず、どうぞご自愛くださいませ。
2020年7月号をお届けします。梅雨の長い夏になりました。西鶴はんは、深谷で完成した渋沢栄一のアンドロイドに、「論語と算盤」の教えを重ねてくれました。 わたしは東京国立博物館の特別展「きもの KIMONO」を担当しました。光琳が絵を描いた小袖の話を書いていると、身にまとう書画というものに、つい心が動きます。芭蕉翁は、社会的距離を呼びかける国宝土偶と、世界遺産を目指す北の縄文遺跡群を紹介してくれました。 かわら版には、狗尸那城の礎石、東大寺戒壇院千手堂の特別公開、「驚異と怪異」展などを並べました。暑さに負けず、どうぞご自愛くださいませ。