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2026年9月号

バックナンバー
編集長: 木村蒹葭堂(大坂)

特集.txt - メモ帳
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【特集】大河ドラマ「豊臣兄弟!」 ・ 初出: 2026年9月

大河『豊臣兄弟!』第34回、まさかの家康主役回

徳川四天王がついに勢揃いする異色の家康主役回に、案の定「史実改変」をめぐる熱い議論がSNSや各メディアを大いに賑わせている。

今号最大の注目トピックはこれだ。仲野太賀主演のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』、いよいよ物語は「天下一統編」後半へと突入し、9月6日放送の第34回「最強のライバル」では、なんと徳川家康(松下洸平)が主役を張る異色回が組まれた。徳川四天王がついに勢揃いし、織田信雄が家康に接近して秀吉打倒を持ちかける一方、秀吉(池松壮亮)は着々と大坂城の築城を進め政治力を見せつける——という展開らしい。前回の第33話では柴田勝家とお市の方が最期をともにする場面が視聴者の間で大きな話題になったばかりで、まったく気が抜けない。 制作統括・松川博敬氏のインタビューが3本立てで公開されているのも見逃せない。「VIVANTに負けてられない」「史実は外してない」と語りつつ、「歴史上は会っていなくても、会ってしゃべらせたい」という創作姿勢を明言していて、この“通説へのアレンジ”を巡ってはPRESIDENT Onlineが「表現の自由を履き違えた」と手厳しく批判する一方、歴史研究者が違和感を指摘する動画まで出てくる始末。毎度おなじみの大河ドラマ論争ではあるものの、今年はいつも以上に熱量が高い気がする。 キャスト面では、千利休役に吉岡秀隆、豊臣秀次役には“戦国Z世代プリンス”と評される山田涼介が起用され、それぞれ制作統括からの起用理由も語られている。また「40年近く仕えた家康を見捨て、秀吉に降った」元重臣・石川数正の末路を追った特集記事も読み応えがあった。小一郎(秀長)没後の展開や“後日譚”的な要素を含む最終回への期待も高まっており、残り3分の1、目が離せない。

#大河ドラマ#豊臣兄弟!#徳川家康#豊臣秀吉
▸ 2026-09-05 「まさか2人そろって投身するとは」柴田勝家と市の最期に視聴者注目『豊臣兄弟!』第33話画面注視データを分析(ニコニコニュース)▸ 2026-09-05 40年近く仕えた家康を見捨て、秀吉に降る…「裏切り者」と呼ばれる徳川家の元重臣・石川数正と一族のその後(Yahoo!ニュース)▸ 2026-09-05 【今夜の豊臣兄弟】第34話「最強のライバル」相関図も“激変”徳川四天王ついに揃い踏み!異色の家康回(スポニチ Sponichi Annex)▸ 2026-09-06 『豊臣兄弟!』第34回 信雄が家康に接近、秀吉を倒そうと持ち掛ける(dメニューニュース)▸ 2026-09-06 『豊臣兄弟!』新章へ――かつての権力者・織田信雄が秀吉から受けた“辱め”と家康との謀略(au Webポータル)▸ 2026-09-06 「松下洸平さんのクセのある家康が生まれた理由」…『豊臣兄弟!』制作統括・松川博敬が明かす(dメニューニュース)▸ 2026-09-05 「豊臣兄弟!」千利休役に吉岡秀隆起用の理由「新たな一面が見られると思います」制作統括・松川博敬が明かす(Yahoo!ニュース)▸ 2026-09-05 山田涼介演じる戦国Z世代プリンスが暗躍 「豊臣兄弟!」終盤の鍵に(朝日新聞)▸ 2026-09-04 「豊臣兄弟」最終回どうなる?小一郎没後の秀吉らは?「“後日譚”的な要素も」番組CP語る展望(毎日新聞デジタル)
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【特集】会津まつり2026 ・ 初出: 2026年8月〜2026年9月

綾瀬はるかさん、今年も会津藩公行列へ——会津まつり2026、9月20日開催

気づけば十年以上の常連参加。秋の城下町を彩る「会津藩公行列」の熱気と、藩公の歴史を受け継ぐ若松のいまを振り返る。

続いての特集はこちら、9月20日に福島県会津若松市で開催される「会津まつり」の目玉行事「会津藩公行列」。出演者選考会では冬姫・照姫・八重といった役どころが決まり、中学生からは若松二中の生徒が出演することになったそうで、かつら合わせなど準備も着々と進んでいる様子が伝えられている。 そして毎年恒例、俳優の綾瀬はるかさんが今年も特別ゲストとして参加。NHK大河『八重の桜』で主人公・山本八重を演じた縁から、気づけば10年以上にわたって会津まつりに顔を出し続けており、「福島から元気を全国に」「呼んでくれてありがとうなし」というコメントとともに、地元メディア各社がこぞって参加決定を報じていた。地域行事にここまで長く寄り添う芸能人というのも、なかなか珍しいのではないだろうか。 あわせて若松の福西本店では、秩父宮妃・勢津子さま(会津松平家ゆかり)に関する資料展示も行われており、会津と皇室のつながりを紹介する内容になっているという。幕末の会津藩主・松平容保役を、山田裕貴主演ドラマで松本潤が演じるというニュースも今年の頭にあったし、令和のいまも会津藩というコンテンツは元気に回り続けているらしい。

#会津藩#会津まつり#綾瀬はるか#会津藩公行列
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【特集】GHQの占領政策と日本社会 ・ 初出: 2026年3月〜2026年8月

「占領下の日本」を写真と文書で辿る、GHQ関連記事総ざらい

立ち食いそばを頬張る将兵のカラー写真から、単一為替レート1ドル360円の決定まで、戦後日本社会の骨格を形作ったGHQ占領期の諸相を辿る。

今回もうひとつの大きな柱がこれ、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の占領政策にまつわる記事群だ。文春オンラインが公開したカラー写真特集では、立ち食いそばをおいしそうに頬張るGHQ将兵や、銀座の露天商、皇居前を行進する米軍戦車、マッカーサーの出待ちをする女性軍人など、当時の空気感がそのまま伝わってくる貴重な一枚が並んでいる。 制度史的な話題も豊富で、1949年4月23日にGHQが日本円と米ドルの為替レートを1ドル360円に定めたという一件や、いわゆる「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム(WGIP)」の解説記事など、言論・経済のあらゆる面にGHQの影が及んでいたことがうかがえる。日刊ゲンダイの連載「占領下の日本社会」では、GHQの検閲下で旧軍人たちの「本音」がどこに宿ったのかを問う回もあった。 また、学校所蔵のGHQ文書を教材に「80年前を自分事とする」歴史総合の授業を紹介する記事もあり、戦後80年近くを経てなお、占領期というテーマが今なお現在進行形で問い直されていることがよく分かる。敗戦と占領が残した制度や意識の輪郭は、令和のいまも私たちの足元に深く根を張っているのである。

#GHQ#占領政策#戦後史#近現代史
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【特集】モラエスと徳島 ―― 阿波を愛したポルトガル人文人 ・ 初出: 2026年5月〜2026年9月

文人モラエス、徳島でなお慕われ続けて98年――肖像画寄贈から俳句募集、朗読イベントまで

ポルトガル海軍士官から領事、そして徳島の一文人へ——没後98年を経てなお、地元の慕われ方の密度がすごいことになっている。

今号締めくくりの特集はこちら。ヴェンセスラウ・デ・モラエス(1854〜1929)、ポルトガル海軍士官から神戸・大阪の領事を経て、晩年は徳島に居を構え、日本への愛惜を綴った文人だ。妻ヨネ、姪コハルを相次いで見送ったのち徳島を離れず、現地の暮らしをポルトガル語で書き送り続けた末に、当地で没した。「ポルトガルの小泉八雲」と称されることもあるが、こちらは異国の土に骨を埋めたぶん、地元との縁がいっそう濃い。 今年はその縁が続けて表に出た年だった。5〜6月には、モラエスの肖像画を描いた画家の遺族が徳島日本ポルトガル協会へ絵を寄贈し、寄贈者が地元・新町小学校の児童と交流する一幕も。7月2日には没後98年の法要が徳島市の潮音寺で営まれ、20人が集って功績をしのんだという。同じ7月には「モラエス忌」にちなんだ俳句が阿波おどり会館で募られ、新町小学校の部も設けて特選句が選ばれている——旅先の一草一木に句を詠む性分としては、この俳句募集の一件がいちばん心惹かれた。 そして10月12日には、徳島とポルトガルの絆を描く舞台「モラエス翁、ほんとうのやさしさで」が上演されるほか、同日アエルワ(阿波市)では女優・日色ともゑさんによる小品集『おヨネとコハル』の朗読が、ポルトガルギターの調べに乗せて行われる予定だという。没後98年経ってなお、異国の文人ひとりのためにこれだけの催しが積み重なる土地というのも、そうそうあるものではない。

#モラエス#徳島#日葡交流#文人
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【特集】「飛鳥・藤原の宮都」世界遺産 ・ 初出: 2026年7月〜2026年9月

「飛鳥・藤原の宮都」、世界遺産のその後——VR石室体験からNHK特番、特別展まで

七月に登録が決まった「飛鳥・藤原の宮都」、二カ月経ったいまも余韻は冷めやらぬどころか、VR体験にNHK特番、秋の特別展と、次々に新しい顔を見せている。

杖を止めて振り返れば、七月二十六日はまだそう遠い日ではない。奈良・橿原の飛鳥京跡や藤原宮跡など古代の宮都遺跡群が、国内二十七件目のユネスコ世界文化遺産として登録が決まったあの日から、早いものでもう二カ月が過ぎた。「日本国家形成の原点」と評されるこの一帯、実のところ地味で分かりにくいとも言われてきた場所だが、登録の余韻はむしろこれから本番を迎えているように見える。 まず驚いたのが、日経新聞が伝えるスマートフォンでのVR体験。古墳の石室内部という、普段はまず立ち入れない場所をその場で覗き込める仕掛けだそうで、遺跡を「見る」から「潜る」へと体験の質そのものを変えてしまう試みだと感じ入った。九月九日にはNHK「歴史探偵」が「藤原京と持統天皇」と題した特番を組み、この巨大な都を築いた女帝の実像に迫っている。九月十五日からは特別展「高照らすみやこ」も始まり、描かれた宮都の姿を絵画資料から辿れるというから、これも見逃せない。 観光の足回りも動き出しているようで、JR東海と近鉄が「安い・浅い・狭い」からの脱却を掲げて奈良観光の底上げに乗り出したとの報や、女性誌が組む「必見七スポット」特集など、訪れる側の裾野を広げる動きも活発だ。八月には古墳の形をした朱印ならぬ「御墳印」がブームの兆しとまで伝えられていて、こういう軽やかな入り口から古代史に触れる人が増えるなら、それはそれで悪くない道行きだと思う。 千三百年の時を経てなお、都の跡はこうして新しい旅人を招き続けている。次にこの地を訪れる折には、この二カ月の動きをすべて確かめてから杖を進めたい。

#飛鳥・藤原の宮都#世界遺産#藤原京#持統天皇#奈良
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【特集】東京ステーションギャラリー「水滸伝」展 ・ 初出: 2026年9月

梁山泊、東京駅に現る——「水滸伝」展、北宋の名品から国芳の豪傑74図、幻想水滸伝まで

国芳の「通俗水滸伝豪傑百八人之一個」全74図に、北宋の名品、北斎、さいとう・たかを、ゲームまで。千年の『水滸伝』受容史が赤レンガの駅舎に集結した。

梁山泊の百八人が、とうとう東京駅の赤レンガに立てこもった。9月19日、東京ステーションギャラリーで「水滸伝」展が幕を開けたんである。大阪市立美術館で7月から9月6日まで開かれていた展覧会の巡回で、中国四大奇書のひとつ『水滸伝』を入口に、物語が生まれた北宋の美術から江戸のブーム、さらに現代の漫画やゲームまでを全5章でたどるという、なかなか欲張りな構成になっている。 まず目玉は、歌川国芳の出世作「通俗水滸伝豪傑百八人之一個」。現存する全74図が一挙に並ぶ。筋骨隆々、刺青を背負った豪傑たちが画面からはみ出さんばかりに暴れ回るこのシリーズが、江戸の『水滸伝』熱をいっそう煽ったわけで。大阪市立美術館の学芸員・八田真理子さんによれば、初摺に近い作品が多く、線の細さや繊細な表現は実物でこそ分かるとのこと。図版で見知った気になっている向きこそ、足を運ぶ値打ちがありそうだ。 その手前に置かれた北宋パートがまた渋い。明の万暦5年に描かれた趙浙の「清明上河図」(重要文化財)、汝窯の「青磁 水仙盆」、磁州窯系の梅瓶と、豪傑たちが駆け回った時代の都の空気を、器と絵巻で先に吸わせてくれる趣向らしい。唐本や書画をせっせと集めてきた身としては、このあたりの並びだけで一日つぶせる気がするなあ。 江戸の章では、曲亭馬琴と葛飾北斎の仕事、北斎の「百八星誕肖像」、明治に入って月岡芳年が描いた魯智深まで顔を揃える。そして現代パートには、さいとう・たかを「マンガ水滸伝」の原画、KONAMI「幻想水滸伝」のメインビジュアル、北方謙三『水滸伝』の直筆原稿、さらに連続ドラマ「北方謙三 水滸伝」の衣裳。プレイステーションで108星を集めた世代にとっては、ここが本丸かもしれない。 八田さんは研究者との対話で「水滸伝には、現代の日本人が思う“カッコいい”が全部詰まっている」と気づいたそうで、千年近く前の義侠の物語が、浮世絵にも劇画にもゲームにも化けてきた理由は、たぶんそれに尽きる。会期は11月8日まで、会期中に一部展示替えもあるので、行くなら二度三度と通う覚悟で。

#水滸伝#歌川国芳#浮世絵#北宋#東京ステーションギャラリー#美術史
かわら版
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歴史かわら版 ・ 2026年09月

パリの9月5日の出来事:19年間の亡命を経てパリへ戻ったヴィクトル・ユゴー

1870年9月5日、19年に及ぶ亡命生活を終えてヴィクトル・ユゴーがパリへ帰還したという「今日は何の日」的な一本。亡命先で『レ・ミゼラブル』を書き上げていたことを思うと、帰還の重みがまるで違って見える。

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歴史かわら版 ・ 2026年09月

ヨハネ・パウロ2世が庭園に

ヨハネ・パウロ2世にちなんだ庭園が新たに設けられたとの短信。詳細は淡々としているが、こういう地味な記念事業の積み重ねも歴史の一部だと思う。

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歴史かわら版 ・ 2026年09月

〈きょう山﨑賢人さん32歳〉公開直後から絶賛!映画『ゴールデンカムイ』の山﨑賢人が「不死身の杉元」役にハマった理由

山﨑賢人さん32歳の誕生日にちなんだ振り返り記事。明治期の北海道を舞台にした『ゴールデンカムイ』の“不死身の杉元”役、肉体改造までして挑んだというから気合いが違う。

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歴史かわら版 ・ 2026年09月

「清和源氏発祥の地」多田神社が民事再生申請 金銭トラブル続き、神社の倒産は国内3例目

清和源氏発祥の地、970年創建で本殿が国重要文化財の多田神社(兵庫・川西市)が民事再生法の適用を申請したとのこと。神社の倒産は全国3例目・近畿では初というから、なかなか穏やかではない話だ。

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歴史かわら版 ・ 2026年09月

上野城高石垣 輝くまで 陸自が雑木伐採「絶好の訓練の場」

伊賀の上野城跡で、陸自久居駐屯地の隊員約70人が高石垣の雑木伐採に取りかかった。自衛隊の手伝いは今回で10回目とのこと。築いた藤堂高虎が大河『豊臣兄弟!』に出ている今年、秋の観光シーズンを前に石垣がすっきり顔を出しそうだ。

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歴史かわら版 ・ 2026年09月

儒学者・安井息軒の没後150年、出身地・宮崎市で功績たたえる…日本の近代化を推し進めた人材を多く育成

飫肥藩校の振徳堂、江戸の三計塾、昌平坂学問所で教えた儒学者・安井息軒の没後150年を記念して、9月27日に出身地の宮崎市清武町で記念事業があったらしい。地元の子どもたちが公開討論会で論を戦わせたそうで、息軒先生もさぞ目を細めたやろう。

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歴史かわら版 ・ 2026年09月

台南運河と琵琶湖疏水との交流促進及び協力に関する覚書の締結

京都市上下水道局と台南市政府が、台南運河と琵琶湖疏水の交流と協力の覚書を交わしたとのこと。1926年にできた台南運河は今年で100周年、明治の京都を立て直した疏水は1890年の完成。水路どうしの縁組みとは、なかなか粋な話やないか。

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歴史かわら版 ・ 2026年09月

藤並館跡に県最古の庭園 国史跡・湯浅党城館跡から鎌倉期遺構

池に中島を浮かべた鎌倉時代の庭園が、和歌山・有田川町の国史跡「湯浅党城館跡」の藤並館跡から出たらしい。県内最古で、地方武士の庭がこの時代のまま見つかるのは全国でも珍しいとのこと。紀州の武士団も、なかなか風流な暮らしをしてはったんやなあ。

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歴史かわら版 ・ 2026年09月

外交に尽くした儒学者顕彰 滋賀・長浜の雨森芳洲庵

「誠信」を旨に対馬藩で朝鮮外交に奔走した江戸時代の儒学者・雨森芳洲を伝える「雨森芳洲庵」が、生誕地の滋賀県長浜市で親しまれているそうな。隣国との平和を模索し続けた先人の精神は、いまこそ学ぶところが多いんとちゃいますやろか。

展覧会案内
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展覧会案内 ・ 吉野ヶ里歴史公園 東口・歴史公園センター「多目的ルーム」、佐賀県吉野ヶ里遺跡展示室(公園内) ・ 2026年9月19日(土)〜11月8日(日)

鏡は何を語るか ― 吉野ヶ里で比べる豊のクニと丹後のクニ

吉野ヶ里歴史公園の恒例企画「よみがえる邪馬台国」、18回目の今回は豊前・豊後と丹後が相手らしい。九州と日本海、二つの地域の出土品を吉野ヶ里と並べて、倭人伝の世界を比べてみる趣向である。

「魏志倭人伝」の時代のクニを一つずつ訪ね歩くシリーズ「倭人伝のクニを探る」も第8弾になった。同じ「よみがえる邪馬台国」展は2019年にも豊前に焦点を当て、後漢鏡などを副葬した王墓が出た徳永川ノ上遺跡(福岡県みやこ町)などを紹介していたそうで、今回は豊後と丹後まで足を延ばしての再訪というわけだ。今回取り上げるのは、北部九州と瀬戸内・近畿を結ぶ道筋を押さえた豊前・豊後と、大陸と近畿を日本海で結ぶ交易の拠点だった京都府北部の丹後。これらの遺跡群を吉野ヶ里と並べ、邪馬台国の謎に迫るという。 豊の側では、弥生時代中期の王墓とみなされる吹上遺跡(日田市)、銅剣・銅矛が埋められていた浜遺跡・猪野遺跡(大分市)、方形周溝墓から中国鏡や鉄剣・勾玉などが出た川部遺跡南西地区墳墓群(宇佐市)、それに三角縁神獣鏡を5枚も副葬していた前方後円墳・赤塚古墳(宇佐市)などが紹介されるとのこと。丹後の側は、チラシによれば、ガラス製品などの副葬品が出た赤坂今井墳墓や、玉作りの扇谷遺跡(いずれも京丹後市)などが並ぶらしい。 もっとも、出土品を並べ比べれば邪馬台国の在りかが定まる、というのは本当だろうか。三角縁神獣鏡ひとつとっても、その素性をめぐる議論はいまだ決着していない。答えを急ぐより、九州と日本海側で何が似て何が違うのか、その差を自分の目で確かめる場として足を運ぶのがよかろう。

展覧会
特別企画展「よみがえる邪馬台国」倭人伝のクニを探るⅧ 豊のクニと丹後のクニ
会場
吉野ヶ里歴史公園 東口・歴史公園センター「多目的ルーム」、佐賀県吉野ヶ里遺跡展示室(公園内)(佐賀県神埼郡吉野ヶ里町田手1843)
会期
2026年9月19日(土)〜11月8日(日)
開館時間
9:00〜17:00
休館日
会期中の休園日なし (公園の休園日は12月31日、1月の第3月曜日とその翌日)
料金
展示の観覧は無料(公園の入園料が別途必要) 入園料: 大人(15歳以上)460円、シルバー(65歳以上)200円、中学生以下無料 団体(小学生以上20名以上)は大人280円・シルバー200円 障害者手帳などをお持ちの方と付き添い1名は無料
公式サイト
https://www.yoshinogari.jp/event/R8-kikakuten.html

※上記は2026年10月11日時点の情報です。会期・開館時間・料金などは変更される場合があります。お出かけの前に、正確な情報は公式サイトをご確認ください。

#邪馬台国#魏志倭人伝#吉野ヶ里遺跡#豊前・豊後#丹後#三角縁神獣鏡#吉野ヶ里歴史公園
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展覧会案内 ・ 三沢市寺山修司記念館 ・ 2026年6月16日(火)〜11月29日(日)

寺山修司と「幻の芸術祭」——三沢で「70's イラン革命前夜の蜃気楼」展

1970年代、寺山修司の劇団・天井棧敷は、イランの王妃が主催するシラーズ芸術祭に二度招かれた。革命で消えたその祭りの記憶を、三沢の記念館がたどっている。

寺山修司とイラン。並べてみると妙な取り合わせやけど、縁はちゃんとある。寺山率いる演劇実験室「天井棧敷」は1973年と1976年、イランの王妃が毎年開いていたシラーズ芸術祭に招かれて公演している。祭りは革命の混乱で1978年を最後に途絶え、翌79年には王制そのものが倒れた。いまでは「幻の芸術祭」と呼ばれるゆえんである。 三沢市寺山修司記念館のスポット展では、スカーフを着けない王妃と寺山が並ぶ写真や公演当時の資料、芸術祭のために書かれた戯曲『阿呆船』の直筆原稿が並ぶという。寺山が愛読したペルシアの四行詩集『ルバイヤート』の日本語版も出ていて、「詩の国」との縁をたどれる仕掛けらしい。 それにしても、アングラ劇団が王妃肝煎りの国際芸術祭に一座ごと呼ばれるとは、興行としてはこれ以上ない大舞台や。その舞台が国ごと歴史の向こうへ消えたと思うと、写真一枚にもなんとも言えん味が出る。会期の終わりには、市内でイラン出身監督の映画6本を上映する会も組まれている。

展覧会
スポット展「70's イラン革命前夜の蜃気楼 ―演劇実験室『天井棧敷』が参加した幻の芸術祭」
会場
三沢市寺山修司記念館(青森県三沢市大字三沢字淋代平116-2955)
会期
2026年6月16日(火)〜11月29日(日)※当初9月27日まで→延長
開館時間
9:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日
毎週月曜日(祝日の場合は翌日) 10月の休館日: 5日・13日・19日・26日
料金
常設展+企画展: 一般700円(20名以上の団体600円)、大学生500円、高校生以下無料 障がい者手帳の提示で割引あり。入館料は現金払いのみ
公式サイト
https://www.terayamaworld.com/museumnews/

※上記は2026年9月23日時点の情報です。会期・開館時間・料金などは変更される場合があります。お出かけの前に、正確な情報は公式サイトをご確認ください。

#寺山修司#天井棧敷#シラーズ芸術祭#イラン革命#三沢市寺山修司記念館
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展覧会案内 ・ 松戸市戸定歴史館 ・ 2026年9月19日(土)〜2027年1月11日(月)

殿様の旅日記とカメラを追いかけて——戸定歴史館「タイムスリップ・トラベル」

旅を愛した徳川昭武の日記と、自ら撮った古写真。同じ場所を同じ画角で撮り直した現在の写真と並べて、明治の旅を追体験させる企画展が松戸で始まった。

徳川慶喜の異母弟で、パリ万博へ将軍名代として渡った徳川昭武。この人、実は筋金入りの旅好きで、行く先々で旅行日記を書き残していたんだとか。明治36年(1903)からはカメラも本格的に始め、旅先へ持ち歩いては各地を撮っていたらしい。戸定歴史館の本展は、その日記と写真を手がかりに、明治3年の北海道から明治42年の沼津まで、昭武の旅路をたどるもの。出品は115点、うち97点が初公開と伝えられている。 面白いのは、昭武の古写真の横に、担当者が同じ画角を求めて現地で撮った2026年の写真を並べるという趣向。舞子の有栖川宮別邸から淡路島を望んだ一枚は、いまや明石海峡大橋が目の前に横たわる景色に化け、一方で京都の三十三間堂は昭武が見た姿とほとんど変わらないという。日記のほうも、内国勧業博覧会見物の道中に新橋から二等車を一両借り切って「他人入ラズノ旅行」を楽しんだとか、沼津では海水浴は午前9時と午後3時に1時間半ずつが良いと書き付けたとか、殿様の素顔がのぞく記述が多いようだ。 日記をつけながら歩いた旅人として、他人の道中記ほど心惹かれるものはない。古写真は前期・後期で入れ替わるというから、季節を変えて二度、昭武の背中を追いかけてみるのも一興かと思う。

展覧会
タイムスリップ・トラベル ―徳川昭武が旅した明治―
会場
松戸市戸定歴史館(千葉県松戸市松戸714-1)
会期
2026年9月19日(土)〜2027年1月11日(月)※前期は11月15日まで、後期は11月17日から(古写真などを展示替え)
開館時間
9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日
月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始(12月28日〜1月4日) 会期中の休館日: 10月13・19・26日、11月2・9・16・24・30日、12月7・14・21日
料金
一般150円、高校・大学生100円、中学生以下無料 戸定邸との共通入館券: 一般320円、高校・大学生160円 20人以上の団体は割引(一般120円、高校・大学生80円)。市内在住の70歳以上は団体料金と同額 障害者手帳をお持ちの方と介護者1名は無料
公式サイト
https://www.city.matsudo.chiba.jp/tojo/tojo_event/index.html

※上記は2026年10月6日時点の情報です。会期・開館時間・料金などは変更される場合があります。お出かけの前に、正確な情報は公式サイトをご確認ください。

#徳川昭武#古写真#写真史#明治#戸定歴史館
今月のこんな人.txt - メモ帳
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今月のこんな人、知っていますか?

サダキチ・ハートマン

出島生まれ、ドイツ育ち。渡米して英語圏に俳句を伝えた異色の詩人・美術批評家

今号の「こんな人」はこの御仁、サダキチ・ハートマン(1867〜1944)。長崎の出島で、ドイツ人貿易商の父と日本人の母のあいだに生まれ、母は産後まもなく亡くなったそうな。幼くしてハンブルクへ送られ何不自由なく育てられたものの、士官学校を飛び出してパリへ家出、勘当されて今度はアメリカへ叩き出されるという、序盤からして波乱含みの人生やなあ。 渡米後は年老いたウォルト・ホイットマンと親交を結んで『ホイットマンとの対話』を著す一方、俳句や短歌といった日本の詩形を英語圏にいち早く紹介した先駆者としても知られている。晩年はグリニッジ・ヴィレッジで“ボヘミアンの王”を自称し、1924年の映画『バグダッドの盗賊』に宮廷魔術師役でちょこっと出演までしているというから、肩書きが多すぎて紹介しきれん。国境も肩書きもまたいで生きた、なかなかおもろい人物やと思う。

#サダキチ・ハートマン#俳句#美術批評#ボヘミアン
投稿狂歌.txt - メモ帳
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投稿狂歌コーナー ・ お題「大河ドラマ「豊臣兄弟!」」

主役の座 今宵ばかりは 家康に 四天王も 目を丸くする

─ にわか歴女 ─

編集後記.txt - メモ帳
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というわけで歴ファン.net、2026年9月号をどうにか貼り出せたわけです。今回は大河『豊臣兄弟!』の史実改変論争に、恒例の会津まつり、GHQ特集、そして徳島のモラエスさんと、時代もジャンルもバラバラな4本立てになったけど、こういう雑多なもんを一つの卓に並べるのが、わしは一等好きでしてな。かわら版のコーナーにも小ネタを色々並べてみたが、これも立派な歴史ネタということでひとつ。今月はまだ月半ばやし、面白いネタが出てきたらこのページにどんどん追記していく予定です。ほな、また次のクリッピングで。